ホームに戻る

「高年齢者の雇用について」団体交渉報告2006年1月24日

2006年1月24日(火)18:00-19:00
本部別館第3会議室

■石井補佐(職員課) これから始める。今回は大学側からの申入れなので徳重理事から発言する。

■徳重理事 早速説明する。高年齢者雇用安定法に対応して本学でも「65歳までの継続雇用システム」を4月から導入する。昨年、人事戦略企画室で議論してきた。それをもとに制度を設定したい。役員会でも意見交換して別紙の通り確認したので説明する。組合での検討のため質問してほしい。

<資料「65歳までの継続雇用システム(案)」説明>

□組合 時間の許す限り質問したい。まず今配付された資料についてだ。おそらくまとめることがたいへんだったのだろうが、一般的には、あらかじめ届けてもらった方が良かっただろう。今回は全く事前に一覧できなかったので、いま受けた説明だけではそれほど理解できていないかもしれない。的外れな質問もあるだろう。最初に確認したいことがある。このシステムを労使協定なり就業規則なりに組込むスケジュールはどうなるか。制度としては、退職1年前の3月に再雇用の希望を聴取するということだが、今年については、3月に行うことは無理だとしても、遅くとも4月や5月には受け付けるということか。また、そうだとすると、労使協定のためには3月までには確定したいということか。

■徳重理事 職員も努力したのだが、スケジュールから言うとタイトだ。しかるべき手続きを踏みたい。就業規則にまとめ、それを提示することや、財源をどうするかという点では、経営協議会にも諮る必要がある。経営協議会・役員会は3月17日なので、逆算すると2月中くらいには意見をもらいたい。

□組合 事情は理解したいが、初めて出てきたもので、組合としても検討がこれからだし、教員も職員もこれから試験や採点等でたいへんな時期になり、どの程度まで十分に検討できるか。業務に支障が出てくるかもしれない。この問題についてこういった事態になることはわかっていたのだから、スケジュールはもっと前から早めにいろんな形で提案してもらわないと困るというのが率直な印象だ。しかし、人事関係の職員が苦労したことは理解する。できるだけ協力していきたい。いささか対応に苦慮するところがある。

□組合 労基署の指導との関係では3月31日までには労使協定、就業規則が出ていないといけないということか。

■徳重理事 そうだ。

□組合 そうすると非情に厳しいスケジュールになる。もっと早く出してほしかった。組合も研究会はしているが、大学の案がなかなか出てこないのでどうしたのかと思っていた。管理職の中にも不安がっている人がいるようだ。やらなければいけない問題であるにしても密度濃く意見聴取しないといけないだろう。

□組合 今日聞いた範囲では、事務職員の継続雇用システムについてはかなり検討しているように思うが、一方、教員の制度の方はまだ煮詰まっていないのではないか。

■徳重理事 昨年65歳までの定年延長ということで人事戦略企画室に報告した。しかし、今年になって検討してみるといろんな選択肢があっていいのではないかということになった。いろんな形態があり得るとしている。この4月にまずは実施した後で、また先生方も入った形での検討体制を早急に作りたい。約束はできないが、そういうことになるのではないかと思っている。

□組合 教員のレベルではこれから早急につめて頂くということだろうが、今度26日の交渉での人事評価制度問題ともリンクしてくるだろう。いろんな形で検討させて頂きたい。それでは、今日は事務職員等の部分ということで質問したい。まず、基本的なことからだが、この制度を実施するにあたっての財政的な裏づけはどうなっているか。もれ聞くところによると、国家公務員の5%削減を大学にも当てはめて中期目標に盛り込めというけしからん話が出ている。「65歳までの継続雇用システム」を実施していく上での財政的な裏付けについて、大学側はどう考えているのか。

■徳重理事 いろんな前提をおいて試算しないといけないので確たることは言えないが、今回提案した仕組みを実施すると、19年から次第に必要経費は増えていく。ピーク時には10億円近くかかる見込みだ。フルタイムとパートタイムへの割り振りや、どれだけの職員が再雇用を希望するかにもよる。8割程度の希望者がいるだろうと予想して試算すると、おそらく10億円近くになるだろうということだ。それについては、新しい制度になるんだから国から持ってくればいいではないかという話があった。そのことを文科省にも話してみたが、文科省からは、仕事の量が同じ中でのことなので、全体の雇用調整によってなんとかすべき話であり問題外だと言われた。そうだとすると、寒冷地手当の財源とか給与システム見直しの財源を回していくことによって何とかやっていかなければならないのだろうかと思う。それで4〜5年は何とかやっていけるかなというところだ。ただ前提をどう置くかによって違ってくるので、実際どのような制度として落ち着いていくのかについては少し時間がほしい。

□組合 年配の教職員について計算できるということはわかるが、全体の配置職員数を増やせる状態ではないということを考えると、大学としては、採用抑制との差引きなどもシミュレーションしているのではないか。また、人員の構成が大体どうなるかについてどう考えているのか。

■徳重理事 具体的にどうなるか見えないので、文科省に働きかけ、こういうことは困ると言っている。効率化係数による予算減への対応については今準備している。教員については部局に配分する中で、その他の職員については事務の見直しの中でおそらく1%はカットしなければならないのではないかと思っている。人件費配分の中で調整していきたい。運営費交付金まで調整されそうな状況という問題はある。できるだけリストラはしないで済むように、雇用調整していくという方向で、高齢者雇用安定法に基づいて対応していくしかない。この数年は団塊世代の退職にあたっているので、これまでの財源を含めて考えると、一定数の採用を確保しながらできるのではないかと思うが、それも5%の人件費削減問題がどうなるかによる。総合的に考えていきたい。

□組合 その場合、もちろん組合は反対することになるだろうが、大学としては、就業規則や労使協定だけではなく、人をどういうふうに減らさないと、もしくは、人をどういうふうにしないと人件費の制約を乗り切れないという案を出すことが必要ではないか。その案について、労使で見通しを出しながら話し合いをしたい。人事戦略企画会議に出された昨年3月のシミュレーションによると、平成23年度あたりは一番苦しいのではないか。少なくともそれを乗り切るために、職員の採用の仕方や配置の仕方をこういうふうにしていく見通しなのだということとセットで提案してもらう必要があるだろう。私たちも、反対はするだろうが、そういった見通しを出してもらった方が、現実にできる範囲での理性的な議論になる。

■徳重理事 今の段階では、いろんな前提を置いた上での仮定の話だ。一定の数字を出すことにしても、なぜそういう数字を仮定したのかという話になり、収拾がつかなくなる。また、あまり細かく出すと、それがはたして唯一かという話にもなる。数字の出し方については考えたい。

□組合 戦略的な話として典型的には3つくらいの方法がありうる、とかいう出し方になるといいのではないか。

□組合 去年のシミュレーションを、新しいデータに基づいてあらためて作ってもらえるとわかりやすいのではないか。これを見ると、23年度あたりに14億とか出ているが、そういう形のデータを出してほしい。

■徳重理事 こういう形で本当に出せるかどうか。昨年のシミュレーションの段階では将来についての仮定の話だった。この間、だんだんシビアになってきている。

□組合 大上段に振りかぶった言い方をすれば、運営費交付金はこれまでと同じ事をやるんだからその中でやってくれという文科省の言い方に対しては、そんなことはないのだと大学は言ってほしい。法人化によって仕事の量はすごく増えているというのが一般的な印象だ。事務職員はもちろんだが、教員もそうだ。とくに、評価を受けるための資料づくりに大変なエネルギーを割かれている。決して、これまでと同じことをやるからという言い方で済むようなものではない。そもそも5年間で5%の人件費削減ということに対しては、大学の独自性を前提にしつつも東北大学だけの問題ではないので、国大協として、文科省に対して、これは呑めない、文科省は大学の運営に十分な運営費交付金を出すような姿勢でいくべきだと、十分に働きかけていただきたい。こうしたことが全く不可能かというと、必ずしもそうではないのではないか。政府の2006年度予算案に関しても、一時、財務省は入学金の引き上げを目論んでいたが、それを取り下げたということだ。昨年の授業料標準額引上げの時のように、運営費交付金がその分減らされるということがなくて済んだ。大学のこれからのあり方を前提に、国は高等教育に対して十分に金を出すべきだという立場で、粘り強く頑張っていただきたい。この点では、組合としても、大学と歩調を合わせていろんな行動ができる。初めから、文科省の言うことには逆らえない、ということではなく、お金は十分に配分せよという姿勢で頑張ってほしい。国大協傘下の大学の学長連名で、場合によってはこういうことも辞さない、という気持ちでお願いしないといけないのではないか。

■徳重理事 気持ちは全く同じだ。ただ、来年度の運営費交付金は削られなかったが、聞いているといろいろ厳しいようだ。人件費削減の流れはあまり変わっていかないだろう。見通しは厳しいのではないかと思う。

□組合 一方では、公務員全体に対比して言えば、国立大学は法人化後よく頑張っている、という評判も世の中にはあると思う。このような、大学を滅ぼすような一律削減策でいいのかということについては、耳を傾けてもらえるところもある。

■徳重理事 運営費交付金の問題は努力したい。

□組合 これについては協力していろいろな工夫を最大限しようではないか。

□組合 大きな問題点もまだ多くあると思うが、細かい点についても質問する。今日提案された新たな「再雇用制度」をとった場合には、「再雇用制度の要綱」にある5項目の「再雇用制度の対象者に係る基準」(下記)を満たせば、基本的には再雇用が行われると考えていいのか。

※「再雇用制度の対象者に係る基準」

  1. 5年以上勤続して定年退職した者であること。
  2. 定年退職1年前の時点で再雇用の希望を聴取し、再雇用を希望する意思を有することが確認できた者であること。
  3. 健康診断の結果、再雇用時の業務遂行に支障がないと判断された者であること。
  4. 直近3年間において、昇給及び勤勉手当に係る勤務成績の判定基準に照らし、「良好(標準)」を下回る場合に該当する事実がないこと。
  5. 再雇用職員の従事する業務を遂行するのに必要な能力、資格等を有している者であること。

■徳重理事 そうだ。

□組合 つまり、大学が、この5項目の基準以外の細かい評価を加えて選別するということは、基本的にはしないということか。

■徳重理事 そうだ。

□組合 5項目の「再雇用制度の対象者に係る基準」のうち、1、2、3.は客観基準で良いと思うが、4.は、直近3年間において昇給や勤勉手当で良好・標準を下回る事実がないこと云々という話があるので、これが適当な評価基準かどうかもう少し意見聴取と議論をする時間をとらなければいけないのではないか。5.については、抽象的過ぎるのではないか。厚生労働省がホームページに出しているいろいろな指導のマニュアル等をみても、意欲・能力等を見る場合には具体性と客観性がもてる基準にしろとなっている。例えば、具体性の項目では、「労働者自ら基準に適合するか否かを一定程度予見することができ、到達していない労働者に対して能力開発等を促すことができるような具体性を有するものであること」とある。また、客観性については、「企業や上司等の主観的な選択ではなく、基準が該当するか否かを労働者が客観的に予見可能で、該当の有無について紛争を招くことのないよう配慮されたものであること」となっている。こういうところから考えると、「業務を遂行するのに必要な能力・資格等を有している者」というだけでは、悪意はないと信じているが、恣意的に使われるおそれがあると思う。これはまだ工夫の余地がある。

■徳重理事 職務を遂行する能力が必要なのは当然のことではないか。

□組合 1年前のことなので、何の仕事をやらなければいけないのかが明確で、それに対して能力があるかないかがわかり、厚生労働省のマニュアルにあるように挽回可能なものならば、挽回可能な余地が確保できているような具体性・客観性が必要だ。そうしないと能力がある、ない、なぜ、どこが、挽回のチャンスはないのか、といった話になる。

■徳重理事 多様な職種や職務があるので、その中から具体的に代表して想定するのはたいへん難しい。

□組合 そうならば、こういう書き方はしないほうがよい。この制度の趣旨からいえば、できそうな仕事に配置するということだろう。そうでなければ、この仕事をしてほしいといって、もしできないならば、もう少し時間があるから半年の間に能力向上にがんばってくれ、というように、もう少し、具体性・客観性や、挽回できるプロセスが必要だと思う。

■徳重理事 ある程度運用してみると、わかってくるだろう。

□組合 その前に、できるだけ良いものを作ってほしい。

■徳重理事 今までの仕事を生かすのだから、一般的には、能力がある、と通常は判断できる。

□組合 判断して、そこに客観性・具体性があって、当人が納得できるかどうか、それをしやすいように、1年前に聞くわけだから、この書き方と実際の運用の仕方等について、もう少し工夫の余地があるのではないか。

■徳重理事 いろいろ意見いただいて議論させていただく。

□組合 その他に、たとえば、当然自分はできる、と思っていた人が、問題を指摘されて再雇用できないと言われた場合、「その他」の「再雇用制度に関する苦情処理」にあるような「大学内に構築する苦情処理システム」で対応することになるか。

■徳重理事 現在も苦情処理はどんな問題でも受け付けている。

□組合;ここにいう「苦情処理システム」はこれから構築するのか。

■徳重理事 そうだ。いろんな形で新しい人事制度についての苦情に対応できるよう、苦情処理システムを人事系統の中に置いておかないといけないだろう。

□組合 苦情処理システムについては、組合員ならば組合が大学側との交渉窓口になるということで、個々人ではなく組合が対応することになるだろう。これについて労働協約を結んでもらわないといけないと思う。それも考えておいてほしい。その他に、基本的には1年で更新ということだが、場合によっては、たとえば、60歳から63歳までは無条件で3年間雇用する、といったことも考えられるのではないか。つまり、一番良いのは65歳定年延長ということなので、65歳までの定年延長に近付ける方向での設定も考えられると思うが、そのような検討はしなかったか。

□組合 期間の定めをおかずに、65歳で終わりとするのもいいのではないか。1年更新にする意味は、あまりないのではないか。

■兵頭特任教授 選択肢としてはありうるが、本学の中で、基本は自動更新でやるとすると、あまりにボリュームがある。今後、職務の変更もあるだろうし、それで、1年ごとに柔軟性をもたせてほしいということだ。基本は、自動更新と同じようなものだ。

□組合 実際上は、普通に勤務していれば更新されるということか。

■兵頭特任教授 (首肯)

□組合 切羽詰ってくると、そうでなくなる会社が多い。その場合、解雇制限法理の適用問題があるのではないか。実際に判例がでてみないとわからないが、おそらく、再雇用の更新の場合、60歳以前もそこに勤めていたということが解雇制限法理適用の根拠になるだろう。いずれにせよ、61歳更新のとき、62歳更新のとき等々に解雇制限法理はたぶんかかってくるだろうと推測している。今年の成績が悪かったから次年度は雇止だ、というような、今年初めて雇った人を1年で雇い止めするようなわけにはいかないだろう。そうだったら、紛争コストを避けるために、初めから「期間の定めなし、65歳で終了」にした方が、単純で分かりやすいのではないか。パートについては勤務形態によってはありうるかと思うが。

■徳重理事 制度の大枠の中での更新なので、単純な1年更新ではない。

□組合 それだけに、1年更新にすることには意味がなく、問題になった時にかえってややこしくなるのではないか。

□組合 問題点として受け止めてほしい。

□組合 それから、対象者の問題についてだ。この制度を続けていくとやがてはいなくなるだろうが、60歳の時点で3年を超えて特例的に勤務している准職員や時間雇用職員についてどう考えているか。その雇用を65歳時点まで保障する制度に含めるつもりはあるのか、ないのか。

■徳重理事 これから考えるが、条件のある職員については、これにかかわらず、継続雇用の対象にするのがよいのではないか。

□組合 1980年以前からの准職員とか、法人化以前から長く勤務している時間雇用職員とかを、65歳まで継続雇用とする対象としないのか。

■徳重理事 別途検討して示す。

□組合 ぜひきちんとやってほしい。私どもは65歳まで継続雇用する対象者にすべきだと思っているので、ぜひそういう方向で制度設計してほしい。

□組合 いわゆる非正規職員の問題は、いわば、大変「いずい」問題と考えている。今後も夏期休暇の問題でまた話し合う必要があるだろうが、基本的には正規職員と非正規職員との間の格差是正という基本的な流れがあるということだ。

□組合 この制度に移る時に、年休の繰越しはどうなるか。また、「再雇用制度の対象者に係る基準」の4.に、「良好(標準)」を下回る場合に該当する事実がないこと」とあるが、そこでいう「良好」について聞きたい。評価については検討中だろうが、恣意的な評価がされる懸念はあると思う。たとえば、退職・再雇用の際に、これまでとは別の仕事に異動させられた場合、新たな職種あるいは業務にたずさわるのだから、評価が基本的には下がると思うが、あえてその新たな職務に就かせておいて、低い評価でやめさせる、ということがありうるのではないか。そういった問題は、苦情処理システム等々で十分に対処できるのか。

■徳重理事 できるだけ事前に苦情処理を含めて制度の趣旨を説明する。たまたま巡り合わせが悪く、評価が低くなるということもありうるだろう。

□組合 あと1年で退職だという時に再雇用について希望を聞き、その職務について資格・能力があるかどうかを考える時に、その業務というのは、今やっている業務を念頭におくのか、それとも次年度はこの仕事をやってくださいという計画をもってそれで判断するのか。

■徳重理事 いまやっている仕事について判断するのは難しいと思う。それまでの色々な経験や蓄積を踏まえる一方、こういう仕事があるということで決める。最初は試行錯誤もあるだろう。改善に努力していかなければならないと考えている。

□組合 具体的に、来年のあなたの仕事はこれですよ、という形で提示するのか。

■鈴木人事課長 どのようなルールにするかは、事前に整理する必要がある。事務職員と技術職員では業務内容の幅が違っている。技術系職員については技術系統ならば何でもできるだろうとは言えない。再雇用でどういう仕事があるのかということは、一方的に決めるわけではなく、こちらもある程度提示するなりして、色々状況を見ながら柔軟に決めていく。完全な柔軟ということにはならないだろうが、その方向で考える必要がある。

□組合 技術職員の人事に関しては、部局まかせになったと聞いているが、そのように理解してよいか。例えば、部局ごとに技術職員の定員や人数については、雇うこともできるし、総定員のなかで部局ごとに決定できるということになったと聞いているが、そのように理解してよいか。

■鈴木人事課長 採用等については、従来から基本的には部局の意向を尊重している。そのやり方としては、特に変わったところはないと思う。

■徳重理事 昨年、人件費の渡し切りという議論がある中で、技術職員について一旦議論になったが、協議案件となっておりその議論はまだ継続中だ。

■菅原職員課長 年休の繰越しは、今と同じで最大20日だ。したがって、最大40日ということになる。パートについては勤務日数の割合によって労働基準法に定める日数、つまり20日+10日等となる。

□組合 だから、1年前には、雇う、雇わないということだけではなく、誰にはどこで働いてもらうという、かなり大規模な計画が必要になってくるのではないか。今までは、公式には、大学本部は定年になってからの再雇用にはタッチせずに、各部局の事務長が連絡を取り合いながら一生懸命雇うところを探していたと思うが、それを、かなり整合した計画にしていかないといけない。民間でよく起こるのは、それを大変な人件費削減計画の下でやると、たとえ悪意がなくても、自分の本来の仕事と全然違う仕事を提示されて、それができなかったらだめだといわれるケースだ。そういったことがないようにうまくやっていく必要がある。

□組合 改正高年齢者雇用安定法による義務付けにあたって、そのために運営費交付金が増えるということはない。すると、大学職員は増える方向でいくが、そういう矛盾はどこで解決していくのか。

■徳重理事 人件費・物件費の区別はないが、大学の運営を健全にするために、総人件費の管理でいくしかない。実際、法人としてこの面での評価もされる。何らかの形で人数という管理もしなければならない。高齢者のパートが増えていくと定員だけでは管理できないので、総人件費の管理で対応するしかなくなるだろう。

□組合 予算の制約がある下で、再雇用が増えると、若い人の採用が減り、東北大学の職員はどんどん高齢化していくのではないか。

■徳重理事 そうならざるを得ない。法律はそのようになることを想定しているのだろう。

□組合 それでは活力ある大学とは違う。

□組合 以前、東大で教員の定年を65歳にした時に、あえて、反対だ、後任に譲るべきだ、と主張した教員もいたが、まさにその観点からの主張だった。

□組合 矛盾がある。雇用は延長しろという法律ができるのに、どうしてそういう措置を運営費交付金で保障することができないのか。

■徳重理事 国立大学法人だけでなく民間企業も事情は同じなので、国立大学法人のみにとくに国費を投入するといった特別扱いをするわけにもいかないだろう。

□組合 国家公務員には、この65歳への定年制延長等の話はないのではないか。

■徳重理事 国家公務員にはこの話はないだろう。

□組合 国家公務員がもしそうなる場合、人件費は義務的経費だから、導入されるならばその分の予算がつくのだろう。こんな時こそそれに準じてほしい。国と話す時には、こういったロジックでの議論も必要ではないか。

■徳重理事 一定数の若い人を採用することは必要だ。一方で中期的な見通しから減るのは仕方がないが、若い人の採用は考えていかないといけない。

□組合 高齢者の雇用が義務付けられているのに追加予算がない状態では無理ではないか。

■徳重理事 高齢者の給与の設定の仕方の問題にもなる。

□組合 経営者側としても大変な対応を迫られていることは理解する。

□組合 再雇用職員の給与について、大学は、雇用保険の高年齢者雇用継続給付で補うことを想定している。この給付制度の活用にあたって、雇用保険への加入期間が足りないおそれがあることを考えて暫定手当を組込んだのは高い見識だと思う。その上で、見通しとして、再雇用職員は60歳の時の給与の大体何%を受け取れると念頭において考えているか。

■徳重理事 いろいろなケースがあるので、何%ということはなかなか難しい。

□組合 しかし、その見通しはほしいと思う。

■兵頭特任教授 念頭にあったのは、在職中に支給される部分年金を含めて、6割程度を確保できればということだ。また、民間の水準、高齢者の世帯の実際の消費支出の状況を考えている。これらの全体を見た上で、本学はここまでなら負担できる、というものにする。

□組合 今6割程度という話があったが、高年齢者雇用継続給付を入れて6割位ということか。

■兵頭特任教授 そうだ。

□組合 本学給与規程の第11条第2項に相当するのがそれか。退職時の給与の何%か。それが6割か。

■兵頭特任教授 通常の平均的な59歳時における給与と比較したものだ。

□組合 それが6割ということか。

■兵頭特任教授 すべてを集めるとだ。

□組合 それが第11条第2項に定められているものか。

■兵頭特任教授 第11条第2項というのは、基本給の適用範囲の話だ。

□組合 それに関して定めた給与があって、年金を部分的にもらえる部分と雇用保険からの給付金もあるので、それを合わせると59歳にもらっていた手取りの6割くらいになるイメージか。

■兵頭特任教授 そうだ。

□組合 そうすると、雇用保険への加入期間が5年以上の人と比べて、2年間足りない部分については、そこまでは大学が保障するといっているのか。

□組合 それはいくら何でも政府が出せ、と言いたい。法人化のためなのだから。

■徳重理事 時間的な問題もあり、随時質問を受ける窓口は作る。努力して対応したい。

□組合 組合としても、今日初めて聞いたので、これから検討して、できるだけ頻繁に質問等もしたい。

■徳重理事 組合の方から、これ以外に要請等はあるか。

□組合 差し当たりはないが、確認したいことが1点ある。前回、人事課長から給与支給日の提案があったが、あの提案は役員会としても検討しているのか。

■徳重理事 まだそこまでは。

■鈴木人事課長 意見を聞き、感触をつかんだ上で。

■徳重理事 これから感触を聞いた上で、役員会に提案する。

□組合 組合としても検討を始めているが、この検討をするにあたって予想しておかなければいけないことがある。一番問題なのは超勤手当の計算だったのではないか。

■鈴木人事課長 超勤する実態があるだろうということだ。

□組合 これを組合として認めるということは、超勤をすることが前提になるという変なことになる。組合は、逆に、超過勤務はできるだけ少なくしろと要求している。役員会としてこれをどう考えているのか。どうしても超過勤務が必要だということならば、本来的には人を増やせということを役員会に要求することになる。支給日をずらしてくれというのは、役員会に言いにくいからこちらにきたのか。

■鈴木人事課長 ゴールデンウィーク前や年末等はとくに給与実務が集中するので、物理的にものをこなさないといけないから超勤といった実態がでる。そのときだけ人を増やすのが適切かどうかは、別問題としてあるかもしれないが、いわばその超勤によって労使協定で定めた超勤の限度をオーバーする。超勤を例にして説明したことには不適切な部分もあったかもしれないが、実態としては実務が集中する。事務手続き上は、日程をずらすことによって均一化できる。そうすることによって、職員に特段差し障りがないならば、それも適切な方法ではないかと思っている。

□組合 超勤手当は前月分のものを17日に出しているのか。

■鈴木人事課長 超勤は実績給なので、その月の分が翌月の17日に出る。早い〆では月の後半のものが反映してこない。ギリギリまで反映させる作業をしなければならず、そうなると期間が短くなり、短期間で多くの作業をするという実態になる。

□組合 必ずしも法律に則った話ではないが、来年度からの高年齢者雇用安定法への対応について、今度の3月末で退職する人がどう感じるかという問題がある。事務の人に聞くと、たまたま今年定年だと助けてもらえないのか、という思いもあるようだ。もちろん年金の支払いもずれているから、来年からひどい目に会うということではないが、制度として整えるついでにというか、今年度末で退職する人が今の仕組みだとパート職員で採用される場合もあるだろうが、それについていつもよりは本部として支援するという考えはないか。部局にまかせる、事務長に頑張ってもらうというだけではなく、こういう制度を作る一歩手前なので、もう少し本部で支援するという考えはないか。

■徳重理事 今までは確かに、ある人の善意によっているところはある。それを将来的にどうしていくかということは考えていかないといけないが、今年やるのは難しい。

□組合 来年の人員配置も考えなければならないので、その練習を兼ねて、もう少し本部で支援しても良いのではないか。

■徳重理事 連携をとって、支援できるところがあれば、努力したい。

□組合 宜しくお願いする。

□組合 当面、再来年の63歳までこの制度で雇われるということだが、現状でも支援職員という形で63歳、64歳まで雇用される人がいる。この制度では、当面63歳までだが、その職場でもいてほしいし、本人もまだ働きたいと希望している場合に、その先この制度では保障されないのではないか。その場合どうするのか。

■徳重理事 動かしてみないと分からないこともある。この制度の職域を一定程度確保したいという要請がある一方で、能力ある人にいてほしいという場合もあるだろうから、それをダメとは言えないだろう。制度を動かす中で、その仕事を経過措置の年齢以上に上げられるかどうかということは、総合的に考えなければならない。それだけ力のある人ならば、個別的なケースとしては雇用できるのではないか。

□組合 実際70歳でも働いている人がいる。

□組合 時間になったのでこれで終わるが、この問題は大学としては過半数代表者を集めて協議しなければならないのではないか。

■徳重理事 いずれやらなければならない。

□組合 我々もできるだけ早く検討して必要ならば交渉等を持ちたい。

■徳重理事 給与本体については、いつ頃継続交渉を行うか。

□組合 我々の側からでも大学側からでもよい。前回言ったように、組合としては春闘の行く末も考慮の範囲内に入るだろうと思っているので、その山場も重視する。それでは、次は26日の14時からということで宜しくお願いする。


ホームに戻る