東北大学職員組合は,11月22日,下記の通り団体交渉を申し入れました.
2012年11月22日
国立大学法人東北大学
総長 里見 進 殿
国立大学法人東北大学職員組合
執行委員長 片山 知史
下記の通り、団体交渉を申入れます。
1. 交渉事項 12月期のボーナスに7.8%賃下げを適用しないこと
11月16日、衆議院解散を目の前に駆け込みで特例公債法案が可決されました。いわゆる赤字国債発行が可能となり,9月以降滞っていた地方自治体への交付金や,大学への運営費交付金の交付が可能となりました。これを受けて全大教(全国大学高専教職員組合)では文科省に,今後の運営費交付金の振込予定とその金額について問い合わせました。内示された予算額満額が振り込まれるのか、という質問に対し、「現段階では補正予算の見通しはないので、満額が振り込まれることになると考えている」と回答しました。
7.8%分の運営費交付金減額はないことが明らかになったのです。
団体交渉において,また全学説明会において,前任の甲野人事担当理事は,運営費交付金が減額されるのだから給与引き下げはやむを得ないという説明を繰り返しました。
組合:「どうしてもわれわれの給与を使って震災復興支援がしたいのだったら学内で寄付金でも募ったらどうか.みんな,喜んで出すと思うが.」
理事:ぐっと詰まったあと「いや,しかし,運営費交付金が減額されますから...,仕方ありません」(2012年5月21日団体交渉)
政局を読み切れなかったのは理事の罪ではありませんが、給与削減の最大の根拠は失われたのです。このまま給与削減を続ければ,年度末に削減分の金額がまるまる大学内に残ることになります。本来われわれの給与として予算を立て認められた金額です。他の用途に使うことが許されるはずはありません。
すでに11月4日時点で,名古屋大学では12月のボーナスについては7.8%削減を適用しないことを決めています。静岡大学では,さらに12月のボーナスに6月のボーナスでの削減分を上乗せすることでボーナス分の削減の回復を勝ち取っています。
給与削減提案の中にもともと、交付金が削減されなかった場合には元に戻すことを盛り込んでいた大学もありますから,運営費交付金の削減がなされないことを受けて、多くの大学で削減された給与の回復が行われると思われます。
東北大学職員組合は,本年度6月からの給与削減を撤回し,既に削減された金額についても年度末までには支給することを要求します.
とはいえ,この作業にはそれなりに時間がかかることを認めないわけではありません.そこで,少なくとも,この12月期のボーナスについては削減の対象とせず,全額を支給することを要求の第1段階とします.12月1日が基準日となりますので,期日が迫っていますが,理事会には前向きな対応を期待するものです.