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教員の定年年齢を65歳に引き上げることを求めます
−再雇用案を撤回し、定年延長の早急な制度設計を−

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2009年5月26日
東北大学職員組合

現在、教員の63歳以後の雇用確保について、学内で検討が行われています。これは、年金支給年齢が65歳に引き上げられることに伴って高年齢者雇用安定法が改正され、65歳までの雇用確保が使用者に義務づけられたことによるものです。すでに事務・技術職員については、65歳までの再雇用制度が導入されていますが、教員についても、2011年4月までに何らかの措置を導入しなければなりません。

 法人側は、昨年10月に「検討プロジェクト・チーム」(リーダー:折原守理事)による制度案を提示し(資料1)、各部局の意見を聴取した上で今年2月には修正案を提示しました(資料2、3)。その後も検討は続けられているようですが、現在の修正案の骨子は、定年を延長するのではなく、63歳で教員をいったん定年退職させた上で、65歳まで再雇用するというものです。また、53歳以後の早期退職者優遇制度も提案されています。

 職員組合は、法人側制度案を検討するとともに、公開の懇談会や学習会を通して意見交換を行ってきましたが、このたび、以下のような見解をとりまとめましたので、公表いたします。教職員の皆さんの活発な議論を呼びかけます。

定年延長を実施すべきこと

65歳までの雇用確保の意義

再雇用制度ではなく定年延長を選択すべき理由

定年延長の制度設計と財源

  • 定年延長を、従来の処遇水準を切り下げたり、若年層の採用を抑制したりすることなく実施することが望まれます。そのための適切な制度設計を行い、財源を確保することは役員会の責任です。
  • 定年延長に必要な予算については、東北大学役員会が、他の同一課題を抱える大学とも連携しつつ政府に要求すべきです。法改正に伴う必要な経費は保証されるべきであり、また法人化前に必要人件費を保証されながら65歳定年とした大学との均衡を求めるという意味でも、これは自然な要求です。
  • 学内においても、適切な財務運営によって定年延長の財源確保に努力すべきです。たとえば、大学本部は毎年教員人件費の5%(平成20年度は約13億円)を部局に配分せずに中央枠として確保していますが(資料4)、その規模や使途には見直す余地があるでしょう。
  • また、法人化以後、毎年発生している剰余金が目的積立金として約76億円も積み上がっており(平成19年度末)、役員会はこれを主として建物整備に使用する方針を立てています(資料5)。しかし、もともと剰余金の多くは教員人件費の残に由来するものです(資料6)。必要な教員数に基づいて配分されている教員人件費が執行されずに剰余金となり、施設整備に転用されることは、ほんらい適切ではありません。今後、財務管理を見直すことによって、より多くの教員人件費を執行できるようにすべきです。

    東北大学職員組合は、教職員の間での議論を活発化し、法人側と建設的な交渉を行うことによって、教員のライフ・プランを充実させ、東北大学の将来を切りひらく定年制度の改訂に寄与したいと考えています。

    以上

    ※資料:教職員向け学内専用ページ(会議資料・議事要録)から入手できます。
    http://www.bureau.tohoku.ac.jp/somu/secure/kaigi/

    1. 「教員の63歳定年後の継続雇用」検討プロジェクト・チーム報告(原案)(2008年10月21日部局長連絡会議)
    2. 教員の63歳定年後の継続雇用制度(修正案)(2009年2月17日部局長連絡会議・懇談会)
    3. 教員の63歳定年後の継続雇用への対応(2009年4月21日部局長連絡会議・懇談会)
    4. 平成20年度中央枠予算執行見込額調(2008年6月17日部局長連絡会議)
    5. 目的積立金の執行計画について(2009年4月21日部局長連絡会議)
    6. 財政基盤の強化(2008年9月29日経営協議会・懇談事項)


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