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要 請

2005年6月22日

国立大学法人東北大学
男女共同参画委員会
  委員長・副学長  野家 啓一 様

国立大学法人東北大学職員組合
執行委員長  吉田 正志

男女共同参画社会を実現するため、また国立大学法人東北大学をその最良のモデルとするため、日頃力を尽くされている貴委員会に敬意を表します。

 さて、すでにご存じと存じますが、東北大学には、本年5月1日現在、338名の准職員と915名の時間雇用職員が働いており、全職員の3割ほどを占めているようです。この准職員・時間雇用職員は、すでに東北大学にとってなくてはならない存在になっています。しかも、この職員の多くは女性であり、まさにこうした女性の力が現在の東北大学を支えているといって過言ではありません。

 ところが、これら准職員・時間雇用職員の労働条件は、正職員と甚だしい格差があり、男女共同参画どころか、正職員との共同参画さえ困難な状況を生み出しています。

 そのため、東北大学職員組合は、これまでも正職員と准職員・時間雇用職員との格差是正をめざして多くの運動をしてきましたが、その一環として去る6月3日(金)に、緊急の要求として下記の休暇制度改善を掲げて、徳重人事担当理事と団体交渉を行いました。

  1. 准職員・時間雇用職員等に、正職員と等しく、3日間の有給の夏季休暇を付与すること。
  2. 時間雇用職員に病気休暇と忌引き休暇を付与すること。

残念ながら、この団体交渉において、大学側は、職員組合の要求にほぼゼロ回答を行いました(この点の詳細は、添付の「6/3団体交渉議事録」をご覧下さい)。

 しかし、正職員と准職員・時間雇用職員等の労働条件の格差を是正することは、緊急に必要なことです。

 すでに述べましたように、准職員・時間雇用職員は、東北大学にとって不可欠の存在になっています。しかし、この方々の労働条件は、正職員に比べて非常に劣悪なものです。なごやかで働きやすい職場を作り上げるためには、この正職員と准職員・時間雇用職員等の格差をできるだけ縮めることがぜひとも必要です。そのため、さしあたり、

  1. 准職員・時間雇用職員等に、正職員と等しく、3日間の有給の夏季休暇を付与することが最低限必要です。ご存じの通り、夏季休暇は、盆等の諸行事への参加や、心身の健康の維持・増進、家庭生活の充実等のためにあるもので、正職員と准職員・時間雇用職員等との間に差別を設けることは合理的でありません。

     実際、東京大学・京都大学・福島大学をはじめとして、多くの大学が准職員・時間雇用職員等に有給の夏季休暇を認めています。

     ところが、東北大学は、いわゆる計画年休を導入するに当たり、年休が不足する職員には特別に休暇を与えるからという理由で、組合の要求を認めませんでした。しかし、この計画年休に伴う特別休暇は正職員にも当てはまるもので、准職員・時間雇用職員等に有給夏季休暇を拒否する理由にはなりません。計画年休と有給夏季休暇とはまったく別問題で、有給夏季休暇の付与は、正職員との格差是正の問題としてずっと前から要求してきたものです。

     以上のように、東北大学が、准職員・時間雇用職員等にとって働きやすい、また働きがいのある職場となるため、3日間の有給の夏季休暇を実現することが必要です。これなくしては、東北大学を男女共同参画社会とすることはとうてい不可能でしょう。

  2. 時間雇用職員は、准職員と比べてもさらに劣悪な労働条件のもとにあります。とくに深刻なのは、准職員にも認められている有給の忌引き休暇が、時間雇用職員には一切認められていないことです。したがって、近親者の不幸に接した時間雇用職員は、有給休暇を取るか、それがなければ欠勤するかしかありません。これはあまりにもひどい扱いです。それゆえ、これまたいくつもの大学で時間雇用職員に忌引き休暇を付与しています。

     たいへん弱い立場にある時間雇用職員に、せめて准職員と同じく有給の忌引き休暇を付与することは、男女共同参画社会実現を標榜する東北大学にとって最低限必要なことでしょう。

そこで、貴委員会にお願いします。(1)上記2点を委員会として取り上げ検討し、この要求の実現が、東北大学を男女共同参画社会とするためぜひとも必要であることを確認して下さい。

そしてその上で、(2)この要求を認めるよう大学当局に勧告して下さい。

貴委員会が、男女共同参画社会実現をめざす旗手として、適切な判断を下されることを強く期待致します。

以上


准職員等数(男女別)
職種 教育職員等 事務・技術職員等 小計 TA・RA・非常勤講師 合計
 
准職員 405 107 43 380 448 487 935     448 487 935
時間雇用職員 120 47 209 930 329 977 1306 1603 310 1932 1287 3219
  525 154 252 1310 777 1464 2241 1603 310 2380 1774 4154

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