ホームに戻る

団体交渉報告継続 重点3項目

10/16の13項目要求に基づき10/2212/712/28に続く継続交渉(1〜3項目を重点3項目として)

2008年1月11日(金)16:00 - 16:55
本部別館2f第3会議室


■佐々木補佐 これから団体交渉を始める。折原理事から発言する。

■折原理事 今年も宜しくお願いする。今年が本学と教職員にとって良い年であるようにしたい。前回は押し詰まっての交渉となり失礼した。翌12/29、総長・理事等に報告した。今年も早速、理事・副学長会議、臨時役員会を行い、法人側方針の変更を検討した。その結果を報告する。  理事・副学長会議、役員会では、それぞれの理事等の立場から様々な意見が出たが、最終的には、「職員がきちんと頑張れるようにする」ということで結論が出た。3つの重点項目それぞれについて、結論を回答する。

項目1.期末・勤勉手当0.05月の改善について

要求

・ 2007年度一時金について、現行支給月数4.45ヶ月を0.05ヶ月引き上げて4.5ヶ月とし、2007年12月の期末・勤勉手当支給日に、引き上げた0.05ヶ月分を加算して支給すること。

前回の回答

・ 正職員についてのみ、今年度中に0.05月分を支給する。
・ 准職員には支給しない。

■折原理事 前回、正職員に一時金として支給すると回答し、准職員に支給しないことについて、格差の拡大となることが指摘され、准職員へも同じように支給するよう要望された。これについて役員会でさらに検討した結果、准職員にもそれぞれの労働契約に応じて正職員と同じように支給する。

項目2.時間雇用職員への30時間分の一時金要求について

要求

・ 時間雇用職員に対して、2007年12月の期末・勤勉手当支給日に、一時金として当該職員の時給の30時間分を支給すること。

前回の回答

・ 2008年度に向けて、各部局の予算から時間雇用職員に30時間分のボーナスを支給するように要請する。

■折原理事 前回、部局の意向を聞きながら引き続き検討すると回答した。さらに検討した結果、やはり、部局の意向を十分に聞き、引き続き検討する。理由は以下の通りだ。

  1. 時間雇用職員の給与は、本部経費からではなく、年度当初に配分する部局経費から支払われている。今年度はすでに部局で決めた予算に基づいて部局運営している。
  2. 准職員の場合には、就業規則において期末手当相当給与、勤勉手当相当給与が規定されているが、時間雇用職員にはそのような規定はない。これを規定するかどうかは本学の制度に関わる大きな問題だ。

項目3.若手教職員を中心とした給与表改定について

要求

・ 2007年度人事院勧告を参考として、若手教職員を中心とした給与表改善を図ること。

前回の回答

・ 2008年4月に改定する。2007年4月に遡及する考えはない。

■折原理事 前回は、年度内の本給表や扶養手当の改定はしない、と回答していた。その理由は、本学の基本方針に関わる変更は困難だからだ。また兵頭教授から、基本方針と今回の給与改善とを区別する考えについて話した。本学の基本方針は変えない。したがって、人勧は重要な参考資料であり、給与は2008年4月から改定する。一方、そのことと今回の給与改善を分けて考えることについて、役員会であらためて検討し、今年度限りの措置として、2007年4月に本給、扶養手当を改定した場合との差額を、一時金として支給する方針を決定した。2008年4月からは人勧の内容を完全実施する。

 前回も話したが、この給与改定により、2009年度からの支出も増大する。そのため、事務組織の見直し、業務の効率化等で人件費削減をはかっていくので、教職員の協力をお願いしたい。

□組合 法人側の回答を確認的に繰り返す。

 要求1については、前回は、正職員のみが一時金として0.05月分支給されるという説明だったが、これを准職員にも支給する。

 要求2については、前回と同様、時間雇用職員への一時金30時間分の支給については、すでに部局に今年度分の経費等は渡してあり、部局の意向が重要なので、2008年度から支給できるように各部局にお願いすることについて本部として責任を持って検討する。

 要求3については、さかのぼって改善することはせず次年度4月から改定するという基本方針は変更しない。ただし、今年度は他大学の状況もあるので、本給の差額と扶養手当の差額は4月にさかのぼった額を計算して、一時金として支給する。また、2008年4月以降人勧に準じた内容にすることで経費がかかるので、業務の改善等の措置をとりたいので考慮してほしい。

 要求3の差額支給について確認したい。正職員について出ることは当然だが、准職員には出るか。

■折原理事 差額支給の対象は正職員だけだ。

□組合 要求1については受け入れてもらった。要求3についても本給の差額分と扶養手当の差額分を支給するということだ。少し相談する時間がほしいが良いか。

■折原理事 良い。


組合四役相談中の質疑

□組合 この時間に聞きたいことがあるが良いか。

■折原理事 良い。

□組合 時間雇用職員が部局の責任者と交渉する場がないのではないか。全学的には組合が交渉している。回答のように部局の意向を聞く必要があるならば、時間雇用職員は誰に話をしたら良いのか。

■折原理事 時間雇用職員への今年度の一時金支給はない。

□組合 組合の要求は、正職員と同じように、額は少しでも今年度にほしいということだ。

■折原理事 それはわかっているし、30時間分という精査した要求だったので受け止めて検討してきた。給与体系の問題として整備が必要だし、部局の意向を聞かなければならない。

□組合 それはわかるが、問題は、正職員や准職員は人勧にそってアップした給与をもらうのに、時間雇用職員にはなぜ一時金が出せないのか、ということだ。現行制度にはないからだと言われても、それだけでは納得できない。

■折原理事 一つは、部局のお金で払う制度だということ、もう一つは、准職員等給与規程の中で、准職員については期末勤勉手当相当給与等を予算内で支給できるという規定があるが、時間雇用職員については規定がない。制度にかかわることだ。部局とも話して、ともに検討しなければならない

□組合 時間雇用職員が部局の責任者と交渉できる場はあるか。

■折原理事 交渉の場はある。一方、給与規程を直さなければならない。検討の時間も必要だ。

□組合 今年度の問題として交渉できるか。なるべく早めに交渉したい。部局によっては納得する可能性もあるだろう。

■折原理事 要望は知っている。今回は30時間という具体的な要求だったので早く検討したいと思うが、部局の中には今でも赤字のところがある。

□組合 制度として差別しているのではないか。

■折原理事 制度に違いはある。それは直さなければならない。


□組合 15分休憩して検討したいが良いか。

■折原理事 良い。

休憩

再開

□組合 検討した。

 要求1については、組合の要求がそのまま通ったのでこれでよい。法人側が、一旦決めた方針に固執せず、あらためて検討したこと、そして折原理事の尽力に敬意を表する。

 時間をとって検討したのは要求2についてだ。

 時間雇用職員への一時金は、相当強い要求であり、徳重理事の時にはすでに要求していた。県内の民間の状況を見ても、半数の事業場でパートにボーナスを支給している。東北大学もできるだけ早く制度設計してほしかった。現在まで整備が遅れているのは遺憾だ。

 今話し合った中でも、何らかの形で支払うことができないか、たとえば本部が部局に前貸しして、あとから返してもらう等の工夫ができないかといった意見があった。いずれにせよ、制度をしっかりつくってもらうことは重要だし、それが望ましいと考える。

 今回は、2007年度からの分として支給することは要求としては掲げるが、2008年度に向けて検討することについては異議を述べない。時間雇用職員に、2008年6月の段階で、少なくとも30時間分の一時金の支給を実現するよう、本部としてしっかり責任を持って制度整備、部局指導してほしい。各部局の財政事情によって、支給されたり支給されなかったりするのはきわめてまずい。全学一律の支給の実現に本部として、人事担当理事として尽力してほしい。

 要求3については、本給の差額、扶養手当の差額という形で、2007年4月に給与改定した場合との差額を支給するということだが、准職員について、もう一度説明をお願いする。その上で議論したい。

■石山人事部長 准職員については、年度ごとに労働契約を締結して雇用している。ボーナス相当分の一時金については、今年度限りではあるが措置する。しかし、准職員の日給額については、年度当初に契約しているので、年度途中での変更はしない。

□組合 ボーナスについては一時金として措置するが、給与分については契約額に則った形で抑えるということか。法人側としては、一時金として妥協したということか。

□組合 時間雇用職員だ。給与が研究費から出ている。年度当初に研究費から給与が引かれる形になり、私の給与のために研究費が少なくなることに罪悪感を感じざるを得ない仕組みになっている。なぜこんな形で給与を払うのか。「時間雇用職員の給与のために物品費がない」ということが起こることに、働いていて納得がいかない。

 また、物品費であって人ではないと思わされること自体がおかしい。今回も、今年度のボーナス支給はあきらめることになるが、なぜ時間雇用職員だけが、いつも置き去りにされるのか。東北大に25年間働いている。そろそろこんな差別はやめて、認めてほしい。

■折原理事 運営費交付金は本部と部局でわけるが、国の積算において、准職員や時間雇用職員の人件費は、人件費としては入っていない。そのため、部局から出さなければならない、人件費ではない、ということになる。増やすところがあれば、減らすところもなければならない。事務組織の見直し、業務効率化等、非常に大きな問題だ。准職員、時間雇用職員は重要だ。正職員も含めて全体を考える時期だと私たちも思っている。そちらはそのままに、こちらだけ膨らませるということはできない。全体の中で考えなければならない。

□組合 法人化前は差額支給されていた。今回も4月にさかのぼって一緒にもらえるのかなと思っていた。4月の段階で労働条件通知書に書いてあるから、ということでは納得できない。

□組合 納得できないことだ。正職員の一時金についても、改定された金額に対して0.05月のボーナスが出るのではない。4月にはさかのぼらないということが大学として譲れない線なのだろう。4月にさかのぼらないことは不満だ。しかし実際問題として法人側でさらに検討することは難しいのだろう。したがってこの3点についてはこれで交渉を打ち切る。

■折原理事 理解と判断に感謝する。

□組合 満足や納得をして受け入れるのではない。1については評価するが、2と3については不満を残した形での了解だ。

 とくに2は不満だ。我が国の状況を考えても、時間雇用職員の待遇改善はきわめて重要だ。正職員の待遇にいかに近づけるか。多様な働き方の一つとしてパートということはありうる。しかし正職員の待遇に近づけることが必要だ。今年の6月には支給できるよう、早急に各部局に働きかけてほしい。本部として責任をもって制度設計してほしい。尽力をお願いする。

 3についても、准職員も正職員との待遇の差があるので、正職員の待遇に近づけるのが本道だ。とくに准職員は日給月給制であり、その改善が早急に必要だ。月給制にすることで大きな改善が図られるだろう。これについて、法人側と話し合っていきたい。この3項目についての交渉は今回で打ち切る。

□組合 今回の交渉をふまえて正職員の給与規程が改定される時に、時間雇用職員の給与規程を改正して一時金の支給ができるようにするという内容を盛り込んで、確実に今年6月、正職員と同じ日に支給してほしい。それは約束できないか。

■折原理事 約束は難しい。技術的な変更として取扱うのか、考え方を抜本的に変えるのかという差がある。正職員にできるだけ近づけるのべきだというはその通りだ。本学の状況を見た時に、正職員の方はこのままでいいのか、という問題がある。

□組合 それは、各部局の経営能力、理事の検討能力に関わる。各部局に丸投げしては解決にならない。東北大学に働いている時間雇用職員に一律に支払えるような整備をしてほしい。

■折原理事 みんなの理解の上で制度をつくるのが大事だ。

□組合 今年6月について良い回答を待つ。

■折原理事 責任をもってきちんと検討する。

□組合 必ずしも6月直前からの交渉ではなく、来月あたりからまた交渉するということもありうるだろう。その方が良いと思っている。

■兵頭特任教授 時間雇用職員のボーナスのことが気になっているので補足する。ボーナスの要求としてはわかるが、制度設計をしようと思うと詰めなければいけないことがある。パート労働法も改正された。民間や他大学の状況を見るだけでなく、本学においてどんな役割を担ってもらうかという観点もある。単にボーナスということではなく、正職員への登用等の問題もある。一部分についてだけでなく、その辺から互いに議論していくことが必要だ。ボーナスの性格としても期末手当にすべきか勤勉手当にすべきかという問題もある。

□組合 12/28の交渉の際には、旧七帝大と比べて東北大学はいかに冷たいかというキャンペーンをはろうと思っていた。しかし今日の回答で、不満足ではあるが交渉することによって一定の妥協点をさぐっていくという成果はあった。互いに時間を費やした結果ではある。

 理事が最後に強調したことは、今後事務組織の見直しや業務の効率化が必要だと言いたいのだろう。それについては、私たちは事務職員の労働が強化されたり、残業が増えたりすることについて注意して見ていきたい。事務職員はぜひ組合に入ってほしい。自分たちの命と健康を守るために。

 これで3項目についての交渉はうちきりたい。あまり超勤しないですむように時間内に終了する。

16:55


ホームに戻る